瀬戸芸2022 ~女木島・沙弥島編~

公開日:2022年05月09日

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ゴールデンウイークが始まりましたね。すでに計画を立て楽しんでいる頃でしょうか。うまくいけば10連休にもなる今年のゴールデンウイーク。まだ予定が埋まってないという人へ、『瀬戸芸』アートスポットをご紹介します。

 

瀬戸内国際芸術祭は岡山・香川の12島を軸に高松や宇野でも開催されています。今回はそのうちの2島、女木島と沙弥島を歩きました。

女木島へは高松港から20分!

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高松港から女木島行きの船の間隔は2時間に1本で、午前便は8時発と10時発のみです。作品の鑑賞開始時刻が9時20分以降なので、10時発の便に乗船しました。

ちなみに女木島行乗船券の販売は出港の30分前からなので、それより前に行っても窓口は閉まっているのでご注意を…。近くの白テントに鑑賞パスポートや各種チケットが販売されているので、まだチケットを購入してないよ!という人は空き時間に購入するのもいいですね。

チケット購入後には検温をして、平熱の場合はリストバンドを付けます。

どきどきしながら船を待ちましたが(なぜなら船酔いするから)全然酔わなかった~!瀬戸内海は今日も私にやさしいです。

10時発のめおん号は満員御礼でしたが、女木島で降りた人は比較的少なく、そのまま男木島に向かう人が多数。男木島へはプラス20分で着きます。

 

鑑賞パスポートがなくても無問題♪

パスポートはオールシーズン(5,000円)、春or夏or秋会期で利用できる限定パスポート(4,200円)や、ワンデイパスポート(1800円)など数種類あり。買わなくても作品ごとに300円~で見られるし、鑑賞料無料の作品もあるの大丈夫。

 

moriは女木島名店街専用チケットを購入

女木島に21ある作品のうち、12作品が見られるチケット(1200円)を購入。こちらは女木島名店街のなかにある寿荘の受付でしか販売されていません。

歩いて回れる女木島ですが、鬼ヶ島大洞窟へはバスか自転車移動がメインとなるので、時間がたっぷりとれない場合はこのチケットをどうぞ。

寿荘1Fからスタート!

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現役時代は海の家として使われていたという寿荘。昭和の趣が色濃く残るフロアに新しい息吹が宿り、とても素敵な空間に生まれ変わっていました。

ピンポン・シー 原倫太郎+原游

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カラフルな卓球台や、トリッキーなものまでスタンバイ。実際に遊べます。

ランドリー レアンドロ・エルリッヒ

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一方にリアルな洗濯機と乾燥機、もう一方には洗濯物が回る映像の洗濯機。白の世界で、虚構と現実がぐるぐる回る様子を前に、脳内バグ発生!?

ティンカー・ベルズ ファクトリー 中里繪魯洲

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不思議な妖精の金物加工屋が舞台。体験できる大型の作品があるので、チャレンジしてみて。

ガラス漁具店 柳建太郎

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硝子で作られた釣り具やオブジェが大量に、そしてキラキラと輝く。ルアーやアクセサリーも販売されていました。

 

※ヘアサロン壽とフードマーケットはお休みでした。

 

 

鬼ヶ島ぴかぴかセンター 岩沢兄弟

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寿荘2Fでアートに浸る

 

いわゆる不用品が新しいアートに転生、展示されています。紙袋やあっと驚く品々が第2の人生(モノだけど)を歩みだしています。オリジナルグッズも販売。

リサイクルショップ複製遺跡 五所純子

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”遺物の発掘”ができるアート作品。展示室からのぞむ眺望にも注目。

 

 

MEGI Fab 三田村光土里

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てくてく歩いて鑑賞する作品

 

築約150年の古家に展示されるのは、作家が撮影した女木島の風景が印刷されたファブリック作品。ファブリックはもちろん、ボタンやアクセサリーも購入できます。

結ぶ家 大川友希

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古着ベースで結ばれた”記憶の紐”で覆われた民家。土間を上がり部屋に入っても紐・紐・紐。色とりどりの景色が広がります。

瀬戸内カーニバル あきびんご

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海辺に佇む古家に屏風型の大きな絵本が立ちならぶ。別フロアには壁一面に鬼の絵が貼られている。絵本も購入可能。

女木島ひとやすみスポット

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女木島名店街を堪能したあとには、寿荘にある『カフェ・ドゥ・ラ・プラージュ』でいっぷく。ランチがお休みだったのでドーナツとチャイをオーダーしたけれど、唸るほどおいしくて、ドーナツをお持ち帰り。店自体もアート作品になっているので、そちらもお見逃しなく。

女木島旅の発着地

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鬼の館…。すごいパワーワードですが、こちらでは鬼ヶ島大洞窟行きのバスチケットの販売や、レンタサイクルの貸出をしています。レンタサイクルは電動自転車だけで30台ほどありました。時間と体力がある人は自転車でアート巡りをしてみては。

併設の資料館には、女木島鬼伝説や鬼の面、全国の鬼にまつわる資料が詳しく展示されており、興味深かったです。無料なので船の待ち時間に立ち寄るとよさそう。

 

 

女木島編エピローグ

体験や購入できるアートが主で、視覚・触覚で訴えかける作品が多く、たくさんの人が楽しめると思いました。15歳以下は無料なので、子連れも気軽に訪ねられそう。

また作品によってはワークショップやイベントもあり、お目当てのアートにググっと近づけるチャンスも。詳しくは瀬戸内国際芸術祭のホームページをチェックして。

ちなみに今回の所要時間は1時間ちょっとでした。帰路は13時20分発の便に乗船しましたが、すごく急げば11時20分の船に乗れたかも…。時間が余ったので、屋外展示を鑑賞したり、カフェでのんびり過ごしました。こんなに充実した半日を過ごしたのはいつぶりだろう。片道20分でこんなに楽しい時間が待っているとは…おすすめです。

沙弥島へ

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次に訪ねたのは沙弥島。春会期限定なのでぜひともチェックしたいところ。瀬戸大橋記念公園周辺に広がり、車でのアクセスも良好。

八人九脚 藤本修三

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瀬戸大橋のたもとにある8人掛けのベンチ。航行する貨物船がよく見え、気持ちのよい風が吹いていました。

階層・地層・層 ターニャ・プレミンガー

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小高い丘をなぞる道をだどるとてっぺんへ到着!下るときに足元滑らせそうになりましたが(初老)、幼き日によく遊んだ古墳を思い出し、懐かしい気分に。

幻海をのぞく 南条嘉毅

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昭和30年代、沙弥島がまだ離島だった頃に建てられ、長らく空き家だった海辺の洋館。最低限のリフォームのみで、展示物やハコ自体は当時のまま。植物に侵食された外観からは想像できない内部のインスタレーションは見もの。画像はあえて外観を掲載しています。ぜひ中身を体験してほしい。

月への道 レオニート・チシコフ

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旧沙弥小・中学校の校舎がインスタレーションに。部屋ごとにストーリーがあり、見終わったあとに何を想うか話し合いたくなるような作品。月のオブジェが設置された校庭とその前に広がる海も作品の余韻に浸るには充分。

『サンシャインピクニックデイズ』

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沙弥島ひとやすみスポット

 

瀬戸大橋タワーの2階にこんなオシャレなカフェがあったとは。広い店内からは瀬戸大橋がドドーンとそびえ、眺望満点。絵本コーナーもあったりと、幅広い層にやさしいカフェです。アイスカフェラテと台湾カステラをオーダーしましたが、サイズの大きさにびっくり。

 

沙弥島編エピローグ

作品数は少ないものの、1点1点の内容が濃く、見終わるのに1時間半ほどかかりました。「幻海をのぞく」・「月への道」はパスポートがない場合は300円ずつかかりますが、「八人九脚」「階層・地層・層」は無料です。

与島に「月への道」の最終話と、瀬居島にも作品があるので、時間があればぜひ行ってみてください。

春会期は5月18日まで

見た作品のほとんどが空き家を活用されていて、それがたくさんの人を魅了しているって素晴らしい。空き家の可能性をひしひしと感じました。

今回2島めぐっただけですが、それだけでもこの多幸感。日常から離れて異世界に触れるツールがすぐそばにあるって本当に贅沢。

直島や豊島など一部予約が必要な所もありますが、基本的には思いつきで出かけてみるのもアリです。財布とカメラを持っていってらっしゃい!