家探しの失敗談

公開日:2021年12月01日

7-1

「はしっコラム」で初のお目にかかります、moriと申します。関西出身・3人の子育て真っ最中のママライターです。

日常に転がっているテーマをメインに、みなさんのお茶のおトモになるような、ほっこりしたコラムをお届けしたいと思いますので、気楽にお付き合いくださいませ。

一度建て“かけた”新築マイホーム

現在、中古住宅に住むmoriですが、以前注文住宅を買おうとしたことがあります。もっと詳しく言えば、いろいろ決まりつつあった最中にキャンセルしました。かなりエネルギーを消費した経験だったのですが、聞いてやってください。

 

はじまりは高松市郊外2LDK・家賃6万5千円のアパート。見える範囲にスーパーや公園、ベーカリーもあり、とてもお気に入りの場所で、5年ほどそこで過ごしましした。

 

そして時は流れ、人生の歯車がグルンと回ります。仲良しのママ友らが続々とマイホームへ引っ越して行ったのです。その姿を見送る寂しさもあいまって、我が家もその波に乗ろうと、なかば勢いひとつでマイホーム活動を開始。さっそく建築条件付きの土地を押さえ、毎週末ハウスメーカーやショールームに通うのがルーティンとなりました。その期間約半年。

図面作成、建具やキッチンの造作をどうするかなど詳細が詰められていくのが楽しいのなんの…!頭の中の妄想が現実になろうとする工程を見るのが幸せでした。

 

ちなみに間取りは、広いLDKに3.5メートルの吹き抜けがあり、プライベート感溢れる中庭がポイントの“回の字”ハウスです。風呂場から中庭をのぞむこともでき、半露天風呂気分も味わえるという、夢と希望を詰め込んだ、まさに“理想のおうち”だったのです。

しかしプランナーさんとの認識のズレがいつから生じたのか、図面を直すたびに見積金額がどんどん上がっていくのです。なんたる恐怖…!どうにか下げようと奔走しましたが叶えられず、やむなくキャンセルという結果に。

金額が大幅に上がってしまうことは“注文住宅あるある”なのかもしれないですが、貯金が潤沢ではなかったmori家にとって、予算オーバーはどうしても受け入れられないことだったのです。

しかし、この出来事が運命の出会いへと繋いでくれる大切なバトンとなりました。

いざ、中古住宅!

7-2

マイホーム計画はゼロからのスタート。煮えたぎった頭をクールダウンし、我が家の条件をおさらいすることから始めました。

 

①予算は死守  

 住宅購入資金のほかに、各種諸費用のカウントも忘れずに。

②ローンは無理のない金額

  教育資金と老後の資金も念頭に置いておく。

③利便性も大事

 進学や仕事の選択肢を広げたいため、最寄り駅からなるべく近い物件を希望。

④築浅物件 

 これは絶対ではなく、ベター条件。

 

これをもとに、インターネットや誌面広告、口コミなどを駆使し、やっとの思いで条件にマッチした物件に出会うことができたのです。ちなみに建売住宅も探したのですが、希望した区域では手が届きませんでした。

中古物件にしてよかったこと

7-3

①価格が明白

 こだわりを詰め込みすぎて予算オーバーになることもない。

②現実とのギャップに陥りにくい

 マナー厳守で現地に足を運び、日照の確認やご近所さんに話を聞くこともできたので実生活を想像しやすく、住んでから「思ってたのと違う」となる心配も少ない。

③余った予算でリフォームも◎

 こだわりはここで表現。壁紙ひとつで部屋の雰囲気もガラリと変わる!

④気持ちに余裕が持てるように

 新築に比べれば、将来修繕にお金がかかることはわかっているので、計画的な予算組みが可能になるし、子供が少しくらい汚しても神経質にならなくて済むので一石二鳥。

 

中古住宅に住む醍醐味は、自分の意のままに手を加えられることにあると思います。リフォーム・リノベーション業界が賑わう昨今、DIYのハードルもずいぶん下がり、ホームセンターやインターネットで材料を購入し、手軽に始められるようになりましたね。

mori家もちょこちょこ手を加え、“自分色”に変わっていく我が家と、共に歳を重ねるのが日々の楽しみになっています。

 

みなさんがマイホームに求める条件は何でしょう?譲れない条件を優先順に明示しておくことが、マイホーム探しを成功に導くひとつの鍵になるということを、勢いと情熱任せのmoriの失敗で証明したいと思います(笑)

また、ほかにお伝えできることがあるとすれば、マイホームを検討される際には、最初から新築!中古!と決めつけないで視野を広げてみて、ということです。でもこのコラムを読まれているということは、心配無用かもしれませんね。新築には新築の素晴らしさがあり、中古もまた然り。両者のメリット・デメリットを見極めて、最高のマイホームを見つけてくださいね。決して焦らないで…!

名建築探訪

7-4

最後のコーナーはmoriの趣味にお付き合いください。今回のテーマは名建築。記念すべき第一回目は、「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館」をご紹介します。

 

 

 

アート県と呼ばれて久しい香川県のその礎を築いた猪熊弦一郎氏の作品を、約2万点所蔵する美術館。箱をひっくり返したような個性的なファサードや、幅21.57メートル・高さ11.5メートルという巨大な壁画が目をひきます。壁画がラフタッチなのは、子供たちが壁画を見て親しみを持って美術館に来られるように、という猪熊氏の想いが込められているそう。設計者はニューヨーク近代美術館新館を手掛けた谷口吉生氏です。

 

今回は子供たちを連れて行きました。末っ子は未就学児なので少し心配していたのですが、壁画をまじまじと眺めてみたり、黄色いオブジェで遊んだり(こちらのオブジェは登ってもOK)スタートから楽しんでおりました。

館内では手をしっかりホールドして、静かに鑑賞しました。ここでも氏のコレクションやカラフルな作品にくぎ付けでした。

開放的ながらちょうどいい広さで、最後まで楽しんで見て回ることができました。

 

この美術館は建物や作品のみならず、併設カフェやミュージアムグッズが素敵なところも見逃せません。カフェで味わえるフードメニューは鑑賞後の休憩にぴったりだし、グッズは文具やTシャツ、時計など幅広く、普段使いに取り入れたくなるアイテムがズラリ!

カフェのみの利用やグッズのみの購入もできるのもうれしいポイントです。

 

そうそう、名建築と言えば大はし住研さんの自社ビルは、倉敷アイビースクエアを設計した浦辺鎮太郎氏によるものなんですって。味わい深い赤レンガの外観に強い結びつきを感じます。お訪ねの際にはぜひチェックしてみてくださいね。